髪の“内部補修”って何?トリートメントの仕組みを美容師がやさしく解説
- GRIN-CREATIONS

- 11月12日
- 読了時間: 10分

〜うるおいとツヤを取り戻すケアの秘密〜
「トリートメントで“髪の内部まで補修します”と聞くけれど、実際どういうこと?」 そんな疑問を持ったことはありませんか?
髪のダメージは表面だけでなく、内部のタンパク質構造にも影響します。
この記事では、内部補修トリートメント”の仕組みを、専門的な視点からわかりやすく解説します。
① 髪のダメージは“外側”だけじゃない?
髪の毛は、外側からキューティクル、コルテックス、メデュラという三層構造になっています。

多くの方がイメージする「髪の傷み」は、主に一番外側のキューティクルが剥がれたり、めくれたりすることで起こる現象です。しかし、本当に深刻なダメージは、その内側で進行しています。
ドライヤーやカラー・紫外線などによる内部ダメージとは?
髪の主成分はケラチンというタンパク質です。
カラーリングやパーマの薬剤、毎日のドライヤーやヘアアイロンの熱、そして紫外線などは、このケラチンタンパク質や、それらを繋ぎとめるCMC(細胞膜複合体)を破壊し、流出させてしまいます。
•カラー・パーマ: 薬剤が髪の結合を切断し、内部の成分が流出しやすい状態を作ります。
•熱ダメージ: 130℃以上の熱が長時間加わると、タンパク質が変性し、髪が硬くゴワつく原因になります。
•紫外線: 髪のメラニン色素を分解するだけでなく、内部のタンパク質を酸化させ、強度を低下させます。
キューティクルの内側「コルテックス」に起こる変化
キューティクルの内側にあるコルテックスは、髪の約85〜90%を占める、髪の本体とも言える部分です。このコルテックスには、髪の水分や栄養分を保持する重要な役割があります。
ダメージによってコルテックス内のタンパク質やCMCが失われると、髪の内部に「ダメージホール」と呼ばれる空洞ができてしまいます。
髪が“スカスカ”になる仕組みを簡単に説明
健康な髪の内部は、タンパク質がぎっしりと詰まったスポンジのような状態です。
しかし、ダメージが進行すると、このスポンジの内部が溶け出し、穴だらけになってしまいます。
これが、髪が「スカスカ」になる状態です。
スカスカになった髪は、水分を保持できなくなり、パサつきや広がり、ハリ・コシの低下といった症状となって現れます。トリートメントの「内部補修」とは、この空洞を埋めるためのケアなのです。
② “内部補修”とは?表面コーティングとの違い
トリートメントには、大きく分けて「表面コーティング」と「内部補修」の2つのアプローチがあります。
外部コーティングはツヤ・手触り改善がメイン
外部コーティングは、髪の表面(キューティクル)をシリコンやオイルなどの成分で一時的に覆い、ツヤや滑らかな手触りを出すことを目的としています。
即効性があり、手触りの改善をすぐに実感できますが、髪の内部のダメージ自体を治しているわけではありません。
例えるなら、「外壁を整える塗装」のようなものです。
内部補修はダメージホールを埋めて強度を戻すケア
一方、内部補修は、前述したコルテックス内のダメージホールに、失われたタンパク質や水分、油分などの補修成分を送り込み、空洞を埋めることを目的としています。
これにより、髪本来の強度や水分保持力を取り戻し、パサつきや広がりを根本から改善します。
例えるなら「空洞を埋める工事」+「外壁を整える塗装」
GRIN-CREATIONSが提供するトリートメントは、この2つのアプローチを組み合わせたWアプローチです。
補修の種類 | 目的 | 役割(例え) | 効果 |
内部補修 | ダメージホールの充填 | 空洞を埋める「基礎工事」 | 髪の強度・ハリコシ・水分保持力の回復 |
外部コーティング | 表面の保護と質感向上 | 表面を整える「外壁塗装」 | ツヤ・手触りの向上、内部成分の流出防止 |
③ トリートメントの仕組みを分解してみよう
内部補修トリートメントは、ただ成分を塗るだけではなく、髪の構造を理解した上で、段階的に成分を浸透・定着させるプロセスを踏みます。
補修成分(ケラチン・CMC・アミノ酸など)が内部に浸透
トリートメントの主成分は、髪の構成要素と同じ、または類似した成分です。
•ケラチンタンパク質: 髪の主成分。ダメージで失われた部分を補い、強度を回復させます。
•CMC(細胞膜複合体)類似成分: 髪の内部でタンパク質や水分を繋ぎとめる接着剤のような役割を果たします。
•アミノ酸: ケラチンの元となる最小単位の成分。髪の深部にまで浸透し、水分を保持します。
これらの成分を、髪のダメージレベルや状態に合わせて調合し、髪の内部へと浸透させていきます。
熱・アイロン・超音波などで定着させる
成分を髪の内部に浸透させた後、その成分を髪の組織にしっかりと「定着」させることが、内部補修トリートメントの鍵となります。
•熱(ドライヤー・アイロン): 特定のトリートメント成分(特に酸熱系や一部の結合強化成分)は、熱を加えることで髪の内部で化学反応を起こし、強固な結合を形成します。
•超音波アイロン(CARE PRO®など): 超音波の振動により、トリートメント成分をナノレベルまで細かくし、髪の深部にまで均一に浸透・定着させる効果を高めます。
サロンとホームケアでの定着度の違い
市販のトリートメントやホームケア製品も補修成分を含んでいますが、サロンでのトリートメントと決定的に違うのは、この「定着力」です。
サロンでは、高濃度の成分を、熱や超音波といった専門的な技術と機器を用いて髪の内部に強固に閉じ込めます。これにより、成分が簡単に流出せず、効果が長期間持続するのです。
ホームケアは、このサロンで定着させた成分を流出させないための「維持」の役割を担います。
④ GRIN-CREATIONSの“内部補修トリートメント”はここが違う
GRIN-CREATIONSのトリートメントは、単にダメージを補うだけでなく、お客様一人ひとりの髪質やライフスタイル、そして未来の髪の美しさを見据えた「髪質改善型トリートメント」を提供しています。
髪質・ダメージレベルに合わせたカスタマイズ処方
当サロンでは、まずお客様の髪の状態を細かく診断します。髪の太さ、クセの有無、カラーやパーマの履歴、日々の熱ダメージの度合いなどを考慮し、最適なトリートメントを選定・調合します。
例えば、
•乾燥・パサつきが気になる方: 髪の「うるおい保持力」を高める高濃度セラミドトリートメント「silmere Pro(シルミアプロ)」をメインに、失われた水分と油分を重点的に補給します。
•熱ダメージやエイジングによるハリコシの低下が気になる方: 髪の内部結合を強化し、熱に強い髪へと導く**(ULTOWA)タンパク質同士をつなぎ合わせ、髪の芯を強固にする(METEO)、髪の骨格から再構築する「リケラエマルジョン」**などの成分を組み合わせます。
•複合的なダメージの方: 11種類の栄養成分を適材適所に補給する「oggiottoオーダーメイドトリートメント」をベースに、必要な成分をカスタムで調合します。
このように、**「内部補修」の成分を複数の中から選び、お客様の髪に最適な「オーダーメイド処方」**で施術することで、一歩踏み込んだ髪質改善を実現します。
内部補修+保湿コーティングのWアプローチ
当サロンのトリートメントは、前述の通り、「内部補修」で髪の芯から健康を取り戻し、さらに高密度の「保湿コーティング」で表面を整えるWアプローチを徹底しています。
さらに、トリートメンの浸透力を高める(marbb)や超音波アイロン(CARE PRO®)を併用することで、トリートメント成分をナノレベルまで細かくし、髪の深部にまで均一に浸透・定着させます。これにより、内部で補修された成分が流出しにくくなり、トリートメント効果の持続力を格段に高めています。
⑤ ホームケアで効果を長持ちさせるポイント
サロントリートメントの効果を最大限に引き出し、長持ちさせるためには、毎日のホームケアが非常に重要です。
シャンプー選び:補修成分配合 or アミノ酸系
トリートメントで補給した成分を流出させないためには、洗浄力の強すぎるシャンプーは避けるべきです。
•補修成分配合シャンプー: サロンで使用したトリートメント成分(ケラチン、CMCなど)が配合されているものを選ぶと、日々の洗髪で失われる成分を補いながら洗えます。
•アミノ酸系シャンプー: 髪や頭皮に優しく、必要以上に油分を取りすぎないため、トリートメントの持ちが良くなります。
熱ケアのコツ:乾かしすぎ注意・仕上げに冷風
熱は髪のタンパク質を変性させ、ダメージの原因になりますが、トリートメントの定着には必要な要素でもあります。
•乾かしすぎに注意: ドライヤーは、髪の根元から毛先に向かって、8割程度乾かすことを意識しましょう。完全に乾かしすぎると、髪の水分が失われ、パサつきの原因になります。
•仕上げに冷風: 仕上げに冷風を当てることで、開いたキューティクルが閉じ、トリートメント成分を髪の内部にしっかりと閉じ込めることができます。
洗い流さないトリートメントで補修をキープ
アウトバストリートメント(洗い流さないトリートメント)は、ドライヤーの熱や摩擦から髪を守り、補修成分をキープする役割があります。
•オイルタイプ: 髪の表面をコーティングし、ツヤと手触りを向上させます。
•ミルク・エマルジョンタイプ: 髪の内部に水分や油分を補給し、しっとりとしたまとまりを与えます。
髪のダメージレベルや求める質感に合わせて、適切なタイプを選び、毛先を中心にしっかりと揉み込みましょう。
⑥ よくある質問(Q&A)
Q. どれくらいの頻度でサロントリートメントすればいい?
A. 3〜4週間に1回が理想です。
サロントリートメントの効果は、髪のダメージレベルやホームケアによって異なりますが、一般的に3〜4週間で徐々に効果が薄れていくと言われています。この周期で定期的に内部補修を行うことで、常に髪のベストコンディションを維持しやすくなります。
Q. カラーやパーマと併用できる?
A. 同日に施術可能です。むしろカラー後の内部補修が効果的です。
GRIN-CREATIONSのトリートメントは、カラーやパーマの薬剤と相性の良いものが多く、特に高濃度水素トリートメント(ULTOWA)などは、カラーリングと同時に施術することで、薬剤によるダメージを軽減し、色持ちを良くする効果も期待できます。カラーやパーマで開いたキューティクルから、トリートメント成分をしっかりと浸透させられるため、非常に効果的です。
Q. ホームケアだけでも効果ある?
A. 維持はできますが、内部補修はサロン施術で定着力が高いです。
ホームケアは、サロンで補給・定着させた成分を**「維持」するためのものです。市販のトリートメントでは、サロンで使用するような高濃度の成分を、専門的な機器(超音波アイロンなど)や技術で髪の深部にまで強固に定着させることは困難です。髪の根本的なダメージを改善し、「髪質改善」を目指すのであれば、定期的なサロントリートメントと、それをサポートするホームケアの両立**が不可欠です。
⑦ 髪の 内部補修まとめ&ご案内
髪の美しさは、表面的なケアだけでなく、内側のケアで決まります。
GRIN-CREATIONSの**“内部補修トリートメント”は、ダメージで空洞化した髪の内部に、高濃度の補修成分をしっかりと定着させ、髪本来のハリ・コシ・ツヤを取り戻すための「髪質改善の基礎工事」**です。
お客様の髪質やダメージレベルに合わせたオーダーメイド処方と、超音波アイロンなどの専門的な技術を組み合わせることで、一時的ではない、持続性の高い美髪へと導きます。
「トリートメントをしてもすぐに効果がなくなる」「パサつきや広がりが気になる」という方は、ぜひ一度、GRIN-CREATIONSの“内部補修トリートメント”をご体験ください。髪の状態をしっかり診断し、最適なケアをご提案いたします。
気になる方はお気軽にご相談ください。

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