「なぜ美容師はハサミを何本も持っているのか?」シザーの種類と役割を徹底解説
- GRIN-CREATIONS

- 11月15日
- 読了時間: 4分

「美容師さんって、なんであんなにたくさんのハサミを持っているんだろう?」
サロンで施術を受けている時、ふとそんな疑問を持ったことはありませんか?
実は、美容師が使うハサミ一本一本には、髪を美しく仕上げるための深い理由と専門的な役割があります。この記事では、プロの道具であるハサミの役割と種類を徹底解説します。
1. なぜ一本ではダメなのか?「カットの多様性」という理由
私たちがお客様の髪をカットする際、目指すのは「ただ短くすること」ではありません。お客様一人ひとりの骨格、髪質、毛量、そしてなりたいスタイルに合わせて、ミリ単位で調整し、再現性の高いデザインを作り上げることです。
この複雑な要求に応えるためには、一本のハサミでは限界があります。例えば、重さを取る作業と、毛先に柔らかい動きを出す作業では、全く異なる機能を持つハサミが必要です。
美容師が複数のハサミを使い分けるのは、「お客様の理想のスタイルを、最もダメージレスで、最も正確に実現するため」なのです。
2. 美容師が使い分ける「ハサミの種類」とそれぞれの役割
美容師が持つ道具の中でも、特に重要な4種類のハサミ(シザー)と、その役割を解説します。
ハサミの種類 | 主な役割 | 特徴と用途 |
メインシザー(カットバサミ) | 髪の長さを決める、ベースカット | 刃が真っ直ぐで、最も切れ味が鋭い。デザインの土台となる正確なラインを作るために使用します。 |
ドライカットシザー | 乾いた髪の質感・毛流れ・フォルム調整 | 濡れた髪を切るシザーとは別に、乾いた髪の状態でカットするために使用。 刃線が緩やかな曲線を描く笹刃の形状が多く、髪を傷めにくく髪の毛を滑らせながら切る用です。毛先の収まりやクセの出方を考慮した最終調整に使用します。 |
セニングシザー(すきバサミ) | 毛量調整、質感調整 | 刃が櫛状になっており、一度に切れる毛量を調整できる。髪の重さを取り、自然な軽さや動きを出すために使用します。 |
カーブシザー | 丸みのあるスタイルづくり、スライドカット | 刃先がカーブしている。ボブやマッシュなどの丸みのあるスタイルや、毛流れに沿った柔らかな質感を出すために使用します。 |
3. セニングシザー(すきバサミ)の進化:失敗しない毛量調整の秘密
お客様から「すきバサミでスカスカにされた経験がある」というお話を聞くことがあります。しかし、現在のセニングシザーは大きく進化しています。
昔のセニングは一度に大量の毛をカットしてしまうものが主流でしたが、今は「カット率」が細かく設定されたものが主流です。
•低カット率(10%〜20%): 繊細な質感調整や、毛先の微調整に使用。
•高カット率(50%以上): 毛量を大胆に減らす際に使用。
プロの美容師は、髪のどの部分に、どのカット率のセニングを使うかを瞬時に判断しています。これにより、「毛先はスカスカなのに根元は重い」といった失敗を防ぎ、まとまりのある自然な軽さを実現しているのです。
4. プロの道具へのこだわりが「仕上がりの差」を生む
美容師にとってハサミは、単なる道具ではなく、技術と感性を表現するための体の一部です。
一本数十万円もするハサミも珍しくありませんが、それは「切れ味の持続性」「手に馴染む重さやバランス」「髪へのダメージの少なさ」といった、プロの仕事に直結する品質を追求しているからです。
私たちがハサミを大切に手入れし、何本も使い分けるのは、お客様の髪を最高の状態に仕上げたいという、プロとしての強いこだわりがあるからです。
まとめ:ハサミの数だけ、あなたの美しさを追求している
次回、美容室で美容師が何本ものハサミを使い分けているのを見かけたら、それは「あなたの髪をより美しく、より理想のスタイルに近づけるための、プロの真剣な仕事」だと感じていただければ幸いです。
私たちGRIN-CREATIONSは、道具一つ一つにこだわりを持ち、最高の技術でお客様をお迎えいたします。

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